こんにちは!
もこです。
「完璧主義の罠」を読みました
「完璧主義」と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?
努力家、ストイック、向上心がある、「私、失敗しないので」、かっこいい!——そんなポジティブな印象を持つ人も多いでしょう。
しかし、この本によれば、完璧主義には思いもよらない“罠”が潜んでいるのです。
完璧主義には3つのタイプがある
本書では、完璧主義を3つのタイプに分類しています。
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自己指向型完璧主義
- 理想が高すぎる
- 自分を歪めて見てしまう(「もっとできるはずなのに」と自分を責める)
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社会規定型完璧主義
- 他者から「完璧に見られなければならない」と思い込む
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他者指向型完璧主義型
- 他人に完璧を求める(例にスティーブ・ジョブズも!)
- 他者を批判しがちで、良好な関係を築けない
どれも一見、向上心に見えますが、実際には自分や他者を苦しめる原因になり得るのです。
なぜ現代は完璧主義がはびこっているのか?
本書では、現代社会に完璧主義が蔓延する理由をいくつか挙げています。
1. 資本主義による「足りなさ」の刷り込み
たとえば、「鼻毛」や「毛穴」は、本来あって当然のもの。
しかし、広告やメディアは「あるのは恥ずかしい」と思わせ、お金を使わせようとします。
こうして、私たちは常に「まだまだ足りない」「もっと完璧にならなければ」と感じるように仕向けられているのです。
2. SNSによる比較の罠
FacebookやInstagramの「いいね!」
他人の“完璧に見える”生活を見て、自分の現実と比較してしまう。
この積み重ねが、自己否定や「もっと頑張らなければ」という焦燥感を生みます。
3. 「成長しなければならない」という強迫観念
現代社会では、「成長=正義」とされがちです。
私も、成長したいもん。
より良い人生を送りたいもん。
だがしかし、「成長しかなければ」が完璧主義を作り出してるんですね。
子どもが小さい頃から、完璧主義の種は撒かれます。
たくさん勉強して、いい成績を。
能力を伸ばして、成長せよ。
将来、良い生活ができるように子どもに中学受験や大学受験で頑張らせ、高学歴を手に入れさせる。
高学歴がゴールのように思わせながら、その先は高収入を得られるよう頑張らなくてはいけない。
やっと高収入を得られるようになっても、そこには富裕層の中での競争が…
終わりのない競争が続きます。
これは「功績主義」というファンタジーに踊らされている状態。
どこまで行っても、「足りない」と思わされるのです。
完璧主義から抜け出す方法
では、どうすればこの“罠”から抜け出せるのでしょうか?
1. セルフコンパッション(自己への思いやり)
「自分は完璧じゃなくていい」と受け入れること。
しかし、現実はそんなきれいごとではやっていけません。
現代の文化が、完璧を求められる文化なのはまごうことなき事実であり、それを受け入れなくてはいけない。
そのうえで、自分に対しては「完璧じゃなくてもOK」「今のままで十分」と、自分に言い聞かせることが大切です。
2. 「成長しなければならない」という考えを手放す
成長は素晴らしいことですが、それが義務になると苦しみます。
「今の私で十分」と思うことで、完璧主義の呪縛から少しずつ解放されます。
まとめ|完璧主義を手放し、もっと自由に生きる
完璧主義は、一見すると向上心に見えます。
しかし、本書では「実は私たちは、社会や環境によって“完璧を求めるように仕向けられている”」と警鐘を鳴らしています。
「今の自分のままでいい」
そう思える時間を、少しずつ増やしていくことが、完璧主義の呪縛から解放される第一歩になるのかもしれません。
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